amazonの書評では、あんまり、評判良くないですが、
社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう!/大和書房


いや、僕は、この本、すごいと思います。
何が凄いかって言うと、僕もちきりんさんと同じ国(ケニア、インドなど)を回ったことがあっても、この本に書いてあることを、てんで思い浮かばなかった。海外を見たときの視点がユニークなんですよね。

旅行記はいっぱいあると思うのです。
例えば、世界一周 人気ランキングなど見れば、みなさん旅をされて凄い経験されているなぁって気が付くんです。

しかし、面白い経験をされている話はあっても、旅行者の視点が面白いブログってあまり無いんではないかと思うのです。


具体的に、ちきりんさんのユニークな視点の事例は

■ケニア
ちきりんさん:サファリで数日過ごされて、「シンプルに生きていたい。難しいことを考えるのはやめて、悩まず、シンプルに生きよう」、サファリを経験して以来、私は迷いなくそう思えるようになりました。と感想を述べる。
(視点を現地の野生動物のつもりになって考えられたのだと思うのです。)


僕の感想:サファリ旅行したけど、自然が豊かだった。ライオンは襲って来なかったけど、象はおこらせたらヤバい。襲ってきた。
(視点が自分からスライドしていません。)


■インド
ちきりんさん:貧富の差や社会の階層化されているのを問題に感じる。12歳ぐらいの少年はリキシャーを引き、同い年の少女が乗っている。矛盾を感じないのだろうか?。インドは不幸だとおもう。みたいなことを述べる。
(視点を現地の人の気持ちになって考えている)

僕の感想:インドではかなり、ぼられたし、インド人は信用のおけない人々ばっかりだ。
(視点が自分からスライドしていません。)


と言った風になっています。僕の感想はよく聞く、旅行の感想とよく似ていると思います。
ありきたりな旅行で終わらせないためには現地の人の視点に立って考えたらよいのかもしれません。

この本のタイトルにあるように、世界を歩いて考えようとは、疑問に思うことは、現地の人の気持ちになって考えよう。ということなのだと思います。
ルー・リードが今朝に亡くなった。
高校生や大学1年の頃、CDを集めてたりした身としては、

「はて、何が面白かったっけ?」

と思ったりする。


彼のサウンドは、

■特徴
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1.気だるく、鼻歌(へたくそ)に歌う
2.メロディアスな曲で、ボーカルと意図的にミスマッチされている。
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の2点だ。

その特徴による効果は


■効果
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1.まるで素人がすごいバックバンドの基で、歌を歌っている様に見えなくもない。そのため、聞き手が「まるで自分が歌を歌っている」と投影しやすく、自己投影しやすい。
2.また、そのボーカルとサウンドのギャップが認識のズレを出して面白い。
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という2つの点が面白いのだと思う。




■効果1の説明

例1:A Walk On The Wild Side


ウッドベースの音やバックコーラスの音がボーカルに比べてかなりすっきりしている。
曲のメロディラインは口ずさみたくなるような印象的な作品。

しかし、ボーカルは鼻が詰まった様なボソボソな独り言の様な歌い方をする。
このボーカルの効果により、あたかも自分自身が一人で町を歩いて、独り言を言って
いる様な感じがする。



例2:Perfect Day


誰もが知っている名曲。
しかし、カラオケで酔っ払った、おっさんがフランクシナトラの歌を歌っている風に聞こえなくもない。



■効果2の説明

説明に使われるのが、ソニックユースのカーペンターズのカヴァー「スーパースター」

もともとのカーペンターズの楽曲


ソニックユースのカヴァー


こんな大曲をソニックユースがカヴァーするのも無謀とおもうのだが、ソニックユースの意図的な鼻声は、それはそれで良いなと思う。
ギャップによる肩透かしというか、そういう点が楽しい。
戦争学 (文春新書)/文藝春秋


普段考えをめぐらせなかった、戦争について考えさせてくれる書物。

もっともおもしろいと思った点は、最初の数行読んですぐに矛盾として出てくるんだけど

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○戦争学での戦略と戦術の定義は、
「戦略は、戦場における勝利のためのリスクを最小限にするように事前に準備し、また戦場における勝利の果実を最大限に活用する策略」
「戦術は、戦場において最大のリスクに挑戦し、最大の勝利を獲得するための術」
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とまるで戦略と戦術が矛盾することのように書かれている。




あれっ?戦略と戦術ってこんな定義だったけ?
リスクに焦点が絞られていた話だったっけ?


一般的には、
戦略と戦術の違いを分かりやすく簡単に説明してください。
にある様に、
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「社長の仕事が戦略で、ヒラのが戦術なんですね!違います?」
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的な漠然とした考えだと思っていた。

しかし、本場軍隊では、「戦略はリスク最大化」と「戦術は最小化」といった、相容れない定義となっている。

それには理由がある。

■軍隊での戦術
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戦争の地に立った戦いの際、大きなリスクを取って敵を大きく撃破しないと、中途半端な攻撃では、敵に再度戦う機会を与え勝利したことにならないからだ。
(例:第一次世界大戦のドイツとフランスが長い塹壕を掘って長期間にらみ合い消耗戦に突入したように、決定打を相手にあたえないと長期戦にこじれてしまう)

だから、軍隊の場合の戦術は大きくリスクをとらねば、利益もないという世界なのだ。
確かに織田信長なんかは、不利でも篭城せずに、果敢に外に出て戦う方針でいたっけ。
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これから考えると、いままで漠然と考えていたリスクについての考えが浮かぶ。

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1.たぶん世の中、大きくリスクを取らねばならない時は、大きくリスクを取らないと成果が挙げられないときだけだ。
2.別にリスクを取る必要がない場合は、無理して取る必要がない。
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と言ったこと、人生において大抵の場合はリスクはとる必要がないケースばかりなのではないかと思う。



戦争の世界史―技術と軍隊と社会/刀水書房


普段目にする戦争本は、個人(信長とか曹操とか)の戦略とか戦術とかそういったものが多い。
この本はそう言った人物象に視点を置かれたものではなくて、「人口」「社会因習」「技術」に注視されているのが面白い。

私は
1.「日本はなんで太平洋戦争をやったのかなぁ?」
2.「日本はなんで、アメリカとの戦争の際、会戦当初は技術差が少なかったが、後半はどんどん技術差が開いていったのかなぁ?。」

というのが長年疑問だったのだが、この本を読んでストンと腑に落ちた。



1.「日本はなんで太平洋戦争をやったのかなぁ?」の解
・太平洋戦争は、日本の人口が増えて、不景気で食えない連中(農家の次男坊など)がたくさん出てきため、公共事業的な目的で海外に侵略した。当時は恐らく、今やっている公共事業みたいなのが、侵略戦争だったのだと理解。
・「戦争時でも無いのに、現在の日本の赤字国債は多すぎる」と言う人もいるが、むしろ戦争できないから公共事業を実施していると「戦争史」からの視点では考えることができる。



2.「日本はなんで、アメリカとの戦争の際、会戦当初は技術差が少なかったが、後半はどんどん技術差が開いていったのかなぁ?。」の解
・第一次世界大戦以後、戦争のメインテーマのひとつが、科学技術を応用するものになって行った。長い戦争中で導入されて行った、戦車、毒ガスの導入、飛行機の応用など、科学技術の応用する新技術が圧倒的な効果を生む事が実証された。
・恐らく日本は第一次世界大戦のヨーロッパに行っていなかったため、戦争途中でどんどん兵器が進化していくと言った発想は持ち辛かったのではないかと思う。
・新兵器が導入されたら作戦や戦法がドラスティックに変えねばならない。(もっとも良い例がレーダーの発見)という発想を持たないまま第二次世界大戦に望んだのが原因だと思う。

・現在「会社」の経営の仕方が、日本の場合は第二次世界大戦後から変化していない。おそらくIT技術や、パフォーマンスマネジメントなど新しいものを取り入れた場合、新技術のために、組織そのものも変化せねばならないという発想が日本がまだ先進国の歴史が浅く学習してないからだと思う。
・日本型経営会社の多くが今後敗北を余儀なくされ、いずれ時間が立てば学んでいくと思われる。これも「戦争史」からの視点で考えることができる。

僕のFX師匠がブログを始めました。

あまり、儲かる話は書かないで(涙)・・・

地味なたたずまい
FX(外国為替)ブログ

あまり派手に公開されると僕がやっていけなくなるので困るのですが、本人が公開したいと言っているからしょうがない。

おそらくブログの内容は、彼が得意としている「驚き」「パニック」型の値動きを狙ったトレーディングになるのでは無いかと思います。

「驚き」「パニック」型の行動パターンは定型化しやすく、その値動きを狙い定型業務に落とし込んだものを今後ブログにて公開されていかれていくのでしょう。


驚きの研究は山根一郎先生の驚きの現象学が参考になります。
この論文では下記のことが発見できます。

「驚きというのは比較的多くの動物に見られる原始的な行動パターンである。多くの動物で見られる直情的な動きのため、驚きを狙ったトレーディングは再現性が高く定型業務化しやすい。」

が僕が有利性を感じさせる理由です。

師匠のブログ、FX(外国為替)ブログはかなり利益を出す一助になるだろうと思います。